ボルダリング・クライミングで疲れたら?クライマー向け鍼灸治療院の選び方と使い方
ボルダリングやクライミングで疲れたり怪我をしたとき、回復のために、はり治療に興味を持ったことのある方は多いようです。
今回は、鍼灸治療をやってみたいけど、どこへ行ったらいいの?痛そうで怖いな!という方に、はり治療の受け方のお話をしたいと思います。
もくじ
はり治療とは
はり治療は日本に昔からある治療法。鍼灸院、接骨院、整形外科などで治療がなされています。日本全国で行われている有名な治療法ではありますが、とはいえ、はりを打つのは怖いと思う方が多数です。
一般的に「はり」というと裁縫の縫い針や注射針を想像する方が多いですが、鍼灸治療で使われる鍼(はり)は髪の毛に近い細さで肉眼で見るのも頑張らないとよく見えないほど。
鍼の太さには種類があり、目的によって使い分けられていますが、現代治療に使われる鍼は注射針の半分以下の細さのものが一般的です。
はり治療が得意とする疾患・障害
はり治療は慢性的な疾患や、怪我の治りが悪いときなどに力を発揮します。
病院での治療が終わったのに後遺症が残っているようなときに鍼灸治療院に通われる方が多いようです。
また原因不明の体調不良(不定愁訴と言います)も得意としています。
病院では検査を行いその結果を元に治療を行いますが、検査結果に出ないほどの微妙な体調不良や痛みに対してアプローチすることができる数少ない治療法の1つが鍼灸治療です。
病院に行くほどでもないが、なんとなく不調というときにおすすめです。
はり治療が苦手とする疾患・障害
一方で鍼灸治療は原因がはっきりした病気、怪我にはあまり効果がありません。もしも病気や怪我の可能性があるならば、まずは病院です。
それから、これは鍼灸師や専門家によって意見の別れるところですが、個人的にはいつも元気がない傾向の人も、はり治療は向いていないと思います。
はり治療はどちらかというと、元気が多すぎて不調が起きたときに効く治療です。とても痩せている人、いつも食欲がない人、貧血傾向の人、激しい疲労をいつも感じている人、手術後の回復を待っている人などは治りが悪いと感じます。
古典的な治療方法もある
はり治療はもともと、東洋医学の考え方で治療を行う古典的な医学でした。
現代ではスポーツ障害や怪我の治療に使われるため、影を潜めていますが、昔ながらに診察、証を立て(診断のことです)、治療を行う治療院もあります。
長期の原因不明の体調不良は古典的な治療院の得意とするところです。
日本の鍼灸治療は世界で一番痛くない
日本ではあまり知られていないようですが、実は日本のはり治療は世界で最も痛くないはりとして有名です。
他の国で主に使われていたはりは太くコシが強いため、刺した時に痛みを感じることが多かったようです。また諸外国では、「はりは痛いもの」という認識があるので患者の苦痛があまり重要視されない傾向があります。
日本人はとても繊細な人が多いです。少しでも患者の苦痛を和らげるため、細く摩擦の低いはりが開発されました。
目的別、鍼灸治療院の選び方
鍼灸治療院も現代の流れで多様化し、様々なコンセプトのお店があります。
そこに在籍する先生も得意なことが様々です。もしクライマーがコンディショニングのために鍼灸治療院を利用するなら、相性の良い治療院と先生を選ぶ必要があります。
鍼灸師はスポーツ障害に強い
鍼灸師にも病気が得意な人、怪我が得意な人など特技が人によって違います。
しかし全体的に、スポーツ障害に強い人が多い傾向があります。怪我の原因と治し方を義務教育上で全員が習います。また鍼灸師自体がスポーツから鍼灸に興味を持って免許を取ったという人も多いです。
一部のスポーツ団体では、公認スポーツトレーナーの必須資格に鍼灸師免許が含まれることもあります。
最近ブームの美容鍼
一方で美容系に行く先生も多く、専門の鍼灸治療院はいま流行りでもあります。芸能人やインフルエンサーがインスタでアップしているのをよく見ます。
美容鍼はかなり需要が大きいので、専門のサロンで行われることが多いです。
行きやすいのは鍼灸接骨院がおすすめ
相性の良い先生を見つけるのは、それこそ半分は運とも言えますが、ある程度スポーツに強い先生がいる場所は限定されます。
ネットでスポーツ障害専門の鍼灸院を探すのも良いですが、とりあえず手頃なところで行ってみたいというようであれば近所の接骨院がおすすめです。
接骨院には大抵、鍼灸師が常勤で在籍しています。
また接骨院は数が多く、1つの街に複数お店があることが多いです。
接骨院での鍼灸治療は自費で完結するため面倒な保険の手続きがありません。
(保険適用もできますが、医師の書類が必要だったりと面倒なのでお勧めできません^^;)
また接骨院では怪我の応急処置を行っているのでスポーツ障害が得意な人が多いです。
接骨院で鍼灸治療を受けるなら、事前に電話して自分がクライマーであること、スポーツに強い先生がいるかどうかを確認しておくと良いでしょう。
はり治療を受ける上で気をつけたいこと
初めてはり治療を受けるなら、その旨を先生に伝えましょう。
意外かもしれませんが、はりが怖いのなら打つ前に「痛いのは嫌です」と伝えるとなお良いです。
鍼灸は注射と違ってたくさんの数を打つので、患者さんが痛がる間もないほど早く終わってしまいます。痛いと言う間もありません。事前に伝えておくと、気にして丁寧に打ってくれます。
治療中の病気や怪我があるなら、その旨も事前に伝えておくようにしましょう。
はりを打つ動画を作ってみました
はり治療が怖いと言う人は本当に多くて、私自身も鍼灸師になるまで、はり治療なんだか怖い^^;と思っていました(^◇^;)
実際に打ってみると痛くもなんともないので皆さんが思う以上になんてことないです。
そこで動画を作ってみました。怖いな〜と言う方は参考にしてください。
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これを見ても打った後、その部分がなんともなっていないので、どれくらい痛くないかが分かると思います。
打った時はなんともないのですが、その後は血行が良くなりだるくなるので、おやすみの日に打つことをお勧めします。
上手な先生は辛い痛みをケロッと取ってしまうので、湿布や鎮痛剤がいまいち、という方は一度はり治療を受けて損はないと思います。
疲れや不調を早く治して、また元気に登りましょう( ´∀`)
ありがとうございました。