怪我や病気で救急車を呼ぼうか迷ったら。救急車を呼ぶときの注意点
怪我や病気をした時に、すごく辛くて救急車を呼ぼうか迷うことがあります。救急車って簡単に呼んでいいものか迷いますよね。
私は以前、あん摩マッサージ指圧師として個人の家を訪問して病気の患者さんにマッサージをすることがありました。仕事柄、救急車には結構お世話になったことがあります。また自分自身も何回か運んでもらったことがあります。
その時の経験で救急車をすぐに呼ぶのは結構リスキーなのだなあ・・・と思いました。
今回は救急車を呼ぶ時の注意点をまとめます。
もくじ
怪我や病気をした!救急車を呼ぶ判断
自宅や訪問先で救急車を呼ぶべきか自分で判断できない時は、専用の相談窓口に電話して判断してもらうことができます。
救急車を呼ぶというのは結構な大事が起きていますから、まず第三者に相談して気持ちを落ち着かせた方が良いでしょう。
すぐに救急車を呼んでいいケース
相談するまでもなく、命に関わる状態であれば迷わず救急車を呼んでください。
命に関わる状態とはこのような例です。
・胸に激痛がある、息苦しい
・呼吸ができない
・自分の意思に反して身体が動かない、あるいは動いてしまう(けいれんなど)
・意識がない
・上述した症状はないが、他に自分を運べる人がいない。自分自身が命の危険を感じる
最後の「自分自身が命の危険を感じる」というのは、苦しい、痛いなどの苦痛があまりに強い状態です。激しい痛みのために日常生活が全くできない状態であれば救急車を呼んだ方が良いでしょう。
救急車は病院へ行く最後の手段です。最後の手段を最初から選ぶのはかなり差し迫った状況となります。
家族に運んでもらった方がいいケース
救急車を呼ぶべき時もありますが、知らない場所に運ばれるのはかなりのデメリットもあります。このような時はできるだけ知り合いに運んでもらうようにしてもらった方が良いでしょう。
・命に関わる状態でない
・怪我をしているが、自分で移動できる
・予測された事態である(妊娠時など)
ご自身で判断するのはかなり難しいことなので、迷うような症状であれば一度#7119に電話しましょう。
救急車を呼んだ!その時に起きること
救急車で運ばれる時に必要なものは#7119、到着した救急隊に教えてもらえますが、病院到着後に必要になってくるものは後回しになり、後で後悔することがあります。また病院から帰る時にも注意点がありますので、流れを追ってまとめます。
救急車を呼んだ時に必要なこと、もの
病院へ運ばれる際にはこのようなものが必要になります。
・保険証
・お薬手帳
・服薬中の薬
・現金
・下足(ベッドに寝かされて運ばれるので履きやすく脱ぎやすいものが良い)
・付き添い(いなければ単身)
必要最低限はこれくらいなのですが、救急車で運ばれるほどの状態ということは、入院する可能性があります。翌日以降に必要なものは以下です。
・マスク
・歯ブラシ
・現金
・下足(かかとを固定できるスリッパのようなものが良い)
・着替え(寝巻き、帰宅時に着る服)
・下着
・化粧品、髭剃り
・携帯の充電器
現金は合わせて2万円くらい持って行った方がいいと思います。
入院すると共同生活になりますので、大きなお金を持って行くのは気が引けますが、入院が決まると売店で買い出しをすることがあります(自分で動けない場合は買ってきてもらえる)。
入院するとかなり時間を持て余しますので、暇つぶしの本を買うこともありました。
これらのものは普段からまとめてすぐに運び出せるようにしておくと便利です。
救急車を呼ぶような症状はかなりの重症であり、すなわち入院の可能性がある状態です。急に家に帰れないことがあります。入院は数週間になることもありますから、そのあたりも注意しておきましょう。
一人暮らしの場合は救急隊がガス栓と施錠の確認をしてくれます。
入院時はお金の支払いを人に頼む必要がある
救急車で運ばれた後、治療費の支払いを期限までに行わなければなりません。自分は病院から出ることができないので、まとまったお金を持ってきてもらう必要があります。
最近はコロナで閉鎖的な人が増えているようで、孤立や孤独が問題になっています。孤立・孤独な人はこういう時に大きなリスクになるので、普段からできるだけ周囲と信頼関係を築いておいた方が良いでしょう。
それでも全く周りに人がいないという状況になったら、病院の担当の人と相談して解決することになります。
ただ、孤独な人は手続きが面倒になるので病院が見つかりにくい可能性があります。一概には言えませんが、搬送時に待たされる時間が増えるかもしれません。
救急車で運ばれる先はすごく遠くかもしれない
救急車を利用する時に一番気にしておいた方が良いのは、どこに運ばれるかわからないということです。
今のご時世よく言われていますが、搬送先の病院が見つからないということが起きます。基本的に救急車を呼んでも病院を見つけるのには結構な時間がかかると思っておいた方が良いでしょう。
搬送先が見つからないことはずっと前から起きていますが、現在ではさらに見つかりにくい状態です。自分の都合のいい病院には連れて行ってはもらえません。
救急車で病院が見つかりやすくなる方法
私は救急車で運ばれたことも、救急車を呼んだこともあります。自分が呼んだ時には受け入れ病院が見つかるまでに1時間かかり、かなり長い時間苦しみました。しかし他の人の救急車を呼んだ時は待ち時間10分程度で受け入れ病院が見つかることが何回かありました。
病院には営業時間があります。日中の病院が空いている時間であれば、職員の数も多いため夜に比較すると受け入れ先が見つかりやすいようです。
また一般にはあまり知られていないようですが、自分の通院している病院が救急受け入れをしていると、それがエリアの外であっても、そこに運んでもらえることがあるようです。その際には診察券を持っていきます。通院している病院があれば、救急隊にその旨を伝えましょう。
ただし、現在はコロナが大きく関係しており、全く状況が違う可能性もあります。
救急車で運ばれたその後に起きること
病院で運ばれた後には治療が行われ、必要であれば入院、そうでなければ帰宅となります。
この帰宅がとても大変です。
例えばぎっくり腰で救急車を呼んでしまったら、おそらくその日のうちに帰宅することになります。病院に運ばれたからと言って痛みがなくなるわけではありません。救急は応急処置をしてくれるところなので、通院で良いと判断されると痛みをこらえながら帰る必要があります。
救急車はベッドで搬送してくれますが、帰宅時はおそらく普通の車か交通機関です。帰りは行きよりも、とても大変になります。
またその後には治療が継続され、通院することになります。
運ばれた先の病院が遠方であると通院がすごく大変です。通院時にその旨を伝えると紹介状を書いてくれますので、病院を変えることができますが、それでも一回以上は行かなくてはいけません。
簡単に救急車を呼ぶのはかなりのリスク
救急車を呼ぶ時、大抵の人は慌てています。必要なものやその後のことを考えることはできません。とりあえず病院にいければ、そんな感覚で呼んでしまう人もいるでしょう。
しかし運ばれた後にはお金の支払いや手続き、帰宅、通院など大変なことがたくさんあります。
簡単に救急車を呼んでしまう人がメディアで問題になったことがありますが、一番大変なのは運ばれた本人です。
その大変な手続きはあるけど、命には変えられない。そんな時に救急車を使います。
救急車で自分が運ばれている時、その救急車は自分だけのものになっています。他にも必要な人がたくさんいるかもしれません。
どうか救急車の利用は、適切に判断して行うようにしてください。多くの命を救うために、利用する人の協力が必要であると思います。
ありがとうございました!